にょん

美味しいものと韓国が好き

そっちの世界では自由に生きてね

スマホで知ったキラキラした君の存在

そしてスマホで知ったんだ

君の訃報

 

君と私が生きる世界には

はっきりと境界線があったよね

君はいつも私たちに笑顔を届けてくれたよね

 

私は笑顔を返せたかな

君が放つ輝きは君の犠牲でできていたのかな

私たちが創ってあげられなかったのかな

 

今日も疲れたとベッドに横たわって

君の配信を見る

今日もしんどいとなげいて

君の動画を見る

 

君が疲れたときはどうしてた?

君のことを癒すものはあったかな

避難所はあったのかな

 

私たちの避難所が君なら

君の避難所はどこだったのかな

君の避難所は空に直接つながっていたのかな

 

結局スマホ越しの私は何もできなかった

 

もし私が君の世界線で生きていたら

もし君が私の世界線で生きていたら

助けられたのかな

 

もし君がその世界の人間じゃなかったなら

君が苦しむことはなかったのかな

 

君が笑顔で私を癒してくれた分

境界線の向こうに輝きを与えた分

すべて君の光と引き換えたんだね

 

君は引き換えた光を

あの世界に求めに行ったんだよね

 

そっちは君にとってどんな世界かな

君の幸せを

君の輝きを

吸収するものはありませんか

君が犠牲になることはありませんか

 

私たちの世界にきれいなものだけを見せようと

君の輝きを分けてくれてありがとう

 

でもね

結局与えられてばかりの私たちは

君がこれまでにどれだけたくさんの輝きを

残してくれたとしても

君がいなくなったら全部失うんだ

 

結局君が居なければ

私たちの世界は輝かないんだよ

 

生きてくれていたならそれで十分

 

だからね

そっちでは無理しないでね

 

いつか私が君の世界線に入れたら

元気な顔を見せてね

 

それまではスマホに残してくれた

君のすべてと

大切に向き合っていくよ

 

結局光を与えられてばっかだったね

 

こうやって自分の中で君を最後まで消費してごめんね

君が旅立ったことを文字におこして

私はまた君の生活をこうやって消費していくことしかできないみたい

 

でもねこれは君が私たちの世界線で生きていた証拠だよ

 

ありがとう